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2017年度の作品

No.1 『 息子の受験を終えて思うこと 』
               城北中・近大附広島中東広島/Aさん

一年前の二月、息子は近所の塾から、家庭学習研究社へ変わりました。通塾時間が増えることが心配でしたが、息子が家庭学習研究社を希望したこと、私も家庭学習研究社の理念に感銘を受けたからでした。
 息子はすぐに沢山のお友達が出来ました。帰宅するたびに色々な話を聞かせてくれ、その時間が親子の楽しいひとときでした。ただ、学習の面では、上手くいかないことが多々ありました。今まで学習の計画を立てていなかったので、中々身に付きませんでした。予習も今までありませんでしたので、予習・復習で手一杯で、プリントまで手が回らないことが多くありました。中々慣れないまま、夏期講習を迎えました。親としては、この夏休みが勝負だと思っていましたが、予習をこなすことも大変で、泣きながらやっていたこともあります。それでも、息子が塾に行きたくないと言ったことはありませんでした。食べることも、準備することも早くない息子が、少しでも早く塾に行きたくて、必死で食べて、準備し、小さな体に重い荷物を背負って行く姿を見て、嬉しくも、頼もしくもありました。
夏休みを終えて、弱点の克服や得意科目が出来たとは言えず、親としては、夏休みをもう一度やり直したい気持ちでした。秋になり、模試が始まり、志望校の判定も悪く、親としては不安ばかりでしたが、肝心の息子は、焦りや不安を感じている様子はありませんでした。ただ、塾に行くことが楽しく、毎回喜んで通っていました。
塾の日は、帰宅後に眠くなり、勉強時間があまり取れない為、秋からは、以前より早寝早起きの生活に切り替えました。最初は、朝の五時台に起きることに慣れませんでしたが、徐々に慣れて来て、眠くなる夜に勉強するより、朝勉強する方がはかどるようになりました。中々成績は上がりませんでしたが、初めて成績優良者に載った時は、親子で大喜びしました。とは言え、息子の勉強方法を見ていると、注意することが多々ありました。間違えた問題の答えや解説を見て、分かった気になっていること、答え合わせをいい加減にしていること、プリントをきちんと解いていないこと……。決して勉強することが嫌いな訳ではないけど、どう勉強すれば良いのか分からないからだと思い、もっと早く家庭学習研究社に行っていれば、勉強の基礎が身に付いたのに……と後悔しました。
そんな息子に、いけないと分かっていながらも、「真剣に出来ないなら、受験は辞めなさい」と言いましたが、息子が辞めると言ったことはありませんでした。それだけ、息子の中で、塾やお友達の存在が大きかったのだと思います。
最後の模試でも、息子の第一志望の判定は良くありませんでしたが、少し希望が見えて来ました。十二月のマナビーテストの結果も上がって来て、息子も勉強が楽しくなってきたのが感じられました。冬期講習では、志望校別の対策テストの結果が合格ラインを超えることが出来、親子で希望を持てるようになりました。
そして、初めての入試の朝、息子と歩いていると、不思議と清々しい気持ちになれました。息子と過ごしたこの一年、苦しいことやしんどいこと、悩むことも多かったけど、楽しかったな、充実していたなと。親としても、一人の人間としても、沢山の経験が出来、子供と一つのことをこんなにも一緒に出来たのは、息子が受験したからだと思えました。
残念ながら、息子は、第一志望合格は叶いませんでした。ただ、私は不思議と落ち込むことはありませんでした。それは、今まで何度も読んで励まされたGETの話を思い出したからだと思います。ある男の子が試験後、「これで落ちても悔いはない。そう思えた。」と書いていました。その通りでした。後悔は、結果に対してするものではなく、過程に対して感じるものだ。私なりに、親として出来ることは全力でやりきった。だからこそ、そう思えたのだと感じました。
息子は結果を見た後、泣いていましたが、暫くすると、先生から頂いたプリントを解き始めました。誉めると、
「だって、勉強楽しいもん。」
と、言いました。志望校合格は叶いませんでしたが、息子は家庭学習研究社の理念がきちんと身に付いたのだと、嬉しく思いました。六年部からの入会でしたが、家庭学習研究社に変えて本当に良かった。受験をして良かった。心からそう思いました。
息子はこの受験で様々なことを経験して、得るものが沢山あったと思います。色々なことを我慢して勉強して来たこと、塾が大好きになったこと、友達がたくさん出来たこと、一緒に励ましあって受験出来たこと、受験に対するみんなの色んな思いを知ったこと……全て息子の宝物になったと思います。
受験は終わりではなく、新しい未来の始まりです。息子には、家庭学習研究社で学んだことを糧にして、中学校でも何事にも一生懸命取り組んで欲しいと思います。
 最後になりましたが、広島校の先生方、一年間息子を指導し、支えて下さり、ありがとうございました。親子だけではここまで来ることは出来ませんでした。お友達のみんな、息子と過ごしてくれてありがとう。全ての方に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

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