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2021年度の作品

No.5 『 我が子との二人三脚 』 修道中・城北中・なぎさ中/Kさん

 息子が家庭学習研究社に通い始めたのは、小学校4年の春でした。それまで様々な習い事をさせてきましたがどれも何となく親の勧めで始め、特別夢中になる訳でもなく通っている感じでした。そんな中、4年生に進級したのを機に、姉も中学受験した流れもあり、入塾させていただきました。最初に入塾試験があると聞き、今の学力では入塾も危ういのではと不安に思ったことを昨日の事の様に覚えております。

 いざ通塾がスタートすると、日々の通塾は苦にせず通うものの、帰宅すると鞄の中はぐちゃぐちゃ、塾でのテストも大半が不正解といった具合で、「これは学院・修道は夢のまた夢だなぁ」と感じておりました。毎月二回実施されるマナビーテストを区切りに単元が進む中、塾がない日に塾の復習をさせ、テストがない土曜日に、たまったプリントやテキストをさせるルーティーンで進んでおりました。そんな中徐々に、算数・理科は全然駄目、国語の物語は得意だけど他は駄目、社会だけは唯一の得意科目、といった傾向が日に日に強くなってきており、私自身もテストの結果に落胆し、身勝手な親の焦りや、イライラを子どもにぶつけるようになっており、本当に暗黒時代でした。子供のストレスも相当きつかった時でもありました。

  そんな中、塾で定期的に実施していただく保護者面談の際に、担当の先生から子どもの塾での様子を聞き驚きました。授業中は活発に手を挙げ発表し、間違いは多くてもプリント提出率は良いです、と誉めていただきました。思い返せば、一度も塾に行きたくない、と言ったこともありませんでした。親ながら子供の大事な部分に気付いていないことに情けない思いでした。自分自身がそうだった様に、若干五年生の子供が、目標を持ち日々勉強に励む事は容易ではありません。遊びたい、ゲームしたい、が優先する方がむしろ普通であり、息子が自分なりに塾生活を楽しみ、受験という雰囲気を自分なりに感じている事にも気付かされました。

 それ以降、成績が悪ければ内心焦りますが、出来るだけ①塾に嫌がらずに通う事 ②社会は天才だねと伝える事 ③プリントは良く提出をしているね、と三つのポイントを頻繁に伝えるようにしました。だからと言って成績が上がるわけではありませんでしたが、それまで、駄目な事ばかりに目が行き、親子共に暗い雰囲気だった勉強が、少し気が楽になり、なるようになる、といった感じに変化しました。

  いよいよ6年生になり、そろそろ子供の本気を見たい思いとは反比例するように、算数・理科の成績は落ちて行く一方でした。塾も週三回になり、テストは隔週土曜日、休みの日は復習やたまりにたまったプリントをひたすらこなす繰り返しの中、親子共々疲労困憊の状況になり、何度となく挫折しそうになりました。恥ずかしながら私が立てた計画を子供に押し付けていた為、子供の自主性は置き去りだった様な気がします。

  一体いつになったら目覚めてくれるのだろうか? 本当に受験したいのだろうか? 何度となく子供を見ながら考えさせられました。夏期講習も終え相変わらず本人の自覚をあまり感じられない中、いよいよ志望校選びが本格化した時期でした。私が長期出張で子供と離れる期間がありました。そんな中、夜メールが届きました。「パパごめん。テスト悪かった。次は絶対頑張る」正直涙が出ました。子供なりに焦り、何とか合格したい気持ちが本気になったと感じました。

 それ以降、これまでとはギアを変えた様に、日々勉強に取り組み、今春修道中学校に合格する事が出来ました。終わってみて気付いた事は、受験はいかに子供を信じ、親が我慢するかが最も重要だということです。

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