2022 年 6 月 のアーカイブ

子どもがいてよかったと思うこと、子育ての悩み

2022 年 6 月 28 日 火曜日

 このところ随分と蒸し暑い日が続いています。「早くも梅雨が明けるのか?」と思うくらいです。みなさま、熱中症などにかからないよう、十分にお気をつけください。先日、公的調査資料でみなさんにご紹介してみたいものが目に留まりましたので、それをご紹介してみようと思います。今、夏の講座の募集活動やいろいろな催しの準備等に追われ、ブログの原稿を書く時間がなかなか確保できません。手抜きで恐縮ですが、参考になれば幸いです。

 厚生労働省のサイトに、子どもをもつ保護者対象の興味深い調査の結果が掲載されていました。7歳児(小1)の子どもをもつ保護者の意識を調査したもので、21世紀の初年にあたる平成13年に出生した子どもと、平成22年に出生した子どもの保護者の意識を比較したものです。世代間比較もさることながら、みなさんが思ってこられたことと比較していただけたらと思います。
※下記①~④のグラフ画像をクリックすると、画像が拡大表示されます。

① 子どもがいてよかったと思うことの有無の世代間比較

② 子どもがいてよかったと思うことの内容の世代間比較 (複数回答)

③ 子どもを育てていて負担に思うことや悩みの有無の世代間比較

④ 子どもを育てていて負担に思うことや悩みの内容の世代間比較 (複数回答)

 どうでしょう。お子さんがすでに大きくなられたかたは、低学年児童期の頃のことを思い出し、この調査結果と比べてみてはいかがでしょうか。共感できることも多いのではないかと思います。

 子どもがいてよかったと思うことの内容を見ると、「子どもの成長に喜びを感じる」というのが2回の調査でいずれも一番多く、特に平成22年出生児の保護者では89.0パーセントもの回答があることに目が留まりました。

 子育てには悩みがつきものです。子どもが何歳になっても悩みは尽きませんが、年令によって悩みの種類は変わるものですね。出費がかさむという悩みがいちばん多いようですが、子どもがもっと大きくなるとさらにこの悩みは大きくなりそうですね。自分の時間がもてないという悩みをもつ人も多いですね。これも大いにうなずけます。もっと子どもに構ってやりたいものの、その時間が思うように確保できないという悩みをもつ人も多いですね。この悩みは、平成22年出生児の保護者のかたが多いのも目に留まりました。

 「気持ちに余裕をもって子どもに接することができない」という悩みをもつ人も多いようです。よその家の子どもならいざ知らず、ことわが子のことになると冷静になれないのが親というものです。叱っているうちに感情が昂り、思わぬ暴言をわが子に浴びせてあとで後悔するかたも少なくありません。

 子育てには苦労がつきものですが、他のものには代えられない喜びや希望が得られます。ある本に、「子育ては、人間の仕事の中でいちばん崇高で重要なものだ」とありました。その理由は考えてみるまでもありません。子育てに関わるカウンセラーのかたは、「今は何かとうまくいかないこともあるけれど、何とかなるさ」と気長に楽観的に構えることを勧めておられます。その通りだと思います。子どもに愛情をもち、毎日心を込めて接していれば、必ず親の思いが通じるものです。

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カテゴリー: アドバイス, 子育てについて, 家庭での教育, 小学1~3年生向け

家庭学に通って得られるもの ~夏期講座のご案内~

2022 年 6 月 20 日 月曜日

 6月も後半を迎えています。日中は蒸し暑さを覚え、だんだんと夏が近づいているのを実感します。熱中症になる人が増えていますので、くれぐれもお気をつけください。

 先日このブログでもご案内しましたが、7月1日(金)に「夏のおかあさんセミナー」(対象:小1~5のお子さんをおもちの保護者)という催しを開催いたします。ワークショップ的な形式の催し用にセッティングされた会場のため、会場の収容人数に限りがあります(40名)。受け付けできるのはあと数名となっています。参加をご希望のかたは、ホームページの案内や実施要項をお読みのうえ、手続きをしていただきますようお願いいたします。※20日に定員に達しました。申し訳ありません。

 さて、現在弊社では夏休みの講座の参加生を募集しています。低学年部門(小1~3)は通常講座も含めて申込順に受け付けています。受験部門(小4~6)は、通常の講座では入会資格を得るための試験(会員選抜試験)を受けていただき、一定の成績を得たお子さんに入会いただいていますが、夏の講座に関しては申込順に定員まで入会いただけます(6年生のみ、「会員選抜試験」を実施します)。学習指導の学習指導について詳しくお知りになりたいかたは、「入会ガイダンス」という催しを各校で実施していますので、日程をご確認のうえ参加いただきますようお願いいたします。校舎長が丁寧にご説明いたします。詳しくはホームページに案内がございます。

 今回の記事は、夏の講座の募集が始まっていることもあり、弊社の学習指導の特徴について簡単にお伝えしようと思います。

 家庭学習研究社は昭和42年に設立された中学受験の専門塾です。今日まで一貫して堅持している方針の一つに、「子どもの望ましい成長に資する学習指導の実践」というのがあります。この方針は、今も子どもたちにとっても大切なものであると考えています。これから、そのことについてお伝えしようと思います。

 弊社は進学塾ですから、合格を得るための指導をするのは当然のことです。実際、50年余り前の設立当初は「合格」を最大の使命として受け止め、一人でもたくさんの受験生が志望校に受かるよう必死に指導したと、経営者から聞いています。その結果、たちまち県内指折りの実績をあげるようになりました。しかしながら、合格のみを眼目として指導することの弊害をたちまち痛感する事態に至りました。せっかく志望校に受かったのに、中学進学後に伸び悩み、再び相談にやってくる保護者や生徒さんが後を絶たなかったのです。これはどういうことでしょう。難関とされる私立一貫校ほど授業レベルが高いのは当然のことながら、生徒は一人前の人間として扱われ、自己管理の下で勉強していく姿勢が当然のように求められます。このような環境においては、受け身の勉強をしてきた生徒は高度で速い学習の流れについて行けません。さらには、夢の叶わなかった子どもたちの明日に対する配慮の必要性も痛感することとなりました。受かっても受からなくても、子どもたちの明日につながらない指導は意味がないということを思い知らされたのでした。

 そこで、「子どもたちの将来の飛躍を展望でき、なおかつ志望校合格が得られるやりかたがあるのではないか」と経営者は考え、教育の専門家に師事して学び、創意工夫の末行きついたのが現在の方針に基づく学習指導です。今回は、その柱となるものをいくつか取り上げてご説明しようと思います。

 

①自立学習支援

 弊社の学習指導は「週3日通学」を原則としています。それは、授業日と授業日の間に家庭学習の日を設け、予習や復習をする姿勢を定着させるためです。家庭での一人勉強ができるようになった子どもは、どのような中学校に進学しても自己管理の下で勉強を進めていくことができます。ただし、一人勉強は小学生には難しいのが現実です。そこで授業では、その回の重要事項を学ぶだけでなく、家庭で一人勉強ができる態勢を築くための指導も行っています。復習はどこをどうやるべきか、ノートの上手な取りかた、板書をうつして家庭で活用すること、テスト前のまとめ学習のしかたなど、自分で勉強を進めていくために必要なことを講座の進行と併行して学び取らせるのです。専用のテキスト自体が、子どもの自立勉強をサポートすることを目的に編集されています。

 

②子どもの気づきを引き出す授業

 弊社では、重要事項を教え込んだり、たくさんの問題を解かせたりする授業は行っていません。たとえば算数では、その回の授業で扱う最も重要な考えかたを、子どもたちが自分で考えて気づくよう導いていきます。興味をもたせ、問いかけ、考えさせ、気づかせていく流れを基本に置いています。このような授業は発見の喜びを味わわせてくれるし、筋のよい考えかたを身につけるうえでも役立つでしょう。また、中学進学後に受ける授業と極めて強い共通性があるため、中学進学後も違和感なく授業を受けることができます。ただし、この方法だと授業で扱える課題の数が限られてしまいます。それを補うのが家庭学習でもあるわけです。授業で扱わなかったテキストの課題を家庭で取り組む。これは、子どもたちが自主的に行うもので、宿題ではありません。個々の子どもたちが、自主的にやれるところまで取り組む勉強だからこそ、学びの自立につながります。それを理解し実践していったお子さんは、先々の飛躍を約束されたようなものです。

 

③現状を分析し修正する

 2週間に一度実施するテスト(マナビーテスト)は、全会員で成果を競い合う場です。よい成績をあげようと、みんな一生懸命準備をしてこのテストに臨みます。テスト後には、得点や順位をお知らせするだけでなく、全設問の正答率がわかる資料も提供しています。ほとんどのお子さんができている平易な問題(★印1つ)から、ほとんどのお子さんができなかった問題(★印5つ)まで、5段階表示します。たとえば、平均点を取るのが課題となっているお子さんは、★印3つまでを完璧にできるように復習するとよいでしょう。これをくり返すことで、1年もすれば現状がどうであるかを分析し、一歩ずつ向上をめざしてがんばる姿勢がかなり備わるでしょう。自分の状態を客観視し、修正をはかる姿勢は、中学進学後もずっと必要とされるものであり、中学受験の段階で身につけておけば大いなるアドバンテージになります。

 

 長くなりそうなので、ここまでとしておきましょう。以上のような学習指導を通じて身につけた学びの姿勢は、今日の社会で一人前の人間として生きていくうえで必要な力を授けてくれることになります。自己管理の下で行動する力、自分で考え主体的に行動していく姿勢、現状を客観的にとらえるメタ認知的視点、先を読んで必要な段取りを組む力、自分を励まし目標に向かって努力を続ける姿勢等々…。これらの能力をある程度身につけたなら、先々の更なる成長や発展が見込めるでしょう。どの学校に行ったかよりも将来を展望するうえで大きな支えになると確信しています。

 夏の講座は、比較的短期間で家庭学習研究社の学習環境をひととおり体験していただけるよい機会です。ぜひお子さんを通わせてみてください。お子さんを励ましながら、がんばりの様子を見守ってあげてください。よい変化が生じているようなら、引き続き秋からの講座に通っていただきたいですね。

 最後に一言。中学受験は、成長途上の子どもが受験生ですから、大人のサポートが必須です。どんなにしっかりしたお子さんでも、一人で受験生活を乗り切ることはできません。大人の手助けが必要だということは、大人が受験をどのようなものと受け止めているかが学習成果に大きく影響するということです。ご縁をいただいたなら、できるだけ共通の価値観や視点に立ち、子どもたちの成長につながる受験を達成すべくがんばってまいりましょう。よろしくお願いいたします。

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カテゴリー: 入塾について, 家庭学習研究社の歴史, 家庭学習研究社の特徴, 家庭学習研究社の理念

オンライン親子セミナー‟県立広島編”を開催します(会員向け行事)

2022 年 6 月 13 日 月曜日

 昨年の11月に初めて開催した、オンライン親子セミナー‟広島学院編”が好評をいただき、引き続いて‟ノートルダム清心編”‟広島中等教育学校編”と同様の催しを実施してきましたが、今月の26日(日)には第4弾の‟県立広島編”を開催いたします。

 当日は弊社スタッフが学校に出向きます。そして、中学教頭の先生にいくつかの問いかけをし、それについてお話しいただくことになっています。中等教育学校編では、生徒さんにも参加いただきましたが、今回は定期試験の直前であり、難しい状況にあります。そこで、生徒さんが学校について語ってくださっている様子を映像でご紹介したいと考えています。そんな事情もあり、今回のブログでは催しの詳しい内容をご紹介するのが難しく、代わりに県立広島の設立以来の弊社からの受検と進学の状況をご紹介することにいたしました。本記事をお読みいただき、この催しに興味をもってくださればうれしいです。

 広島県の公立一貫校の嚆矢として、2004年(平成16年)に開校された県立広島中学校・高等学校(東広島市高屋町中島 JR山陽本線西高屋駅近く)ですが、いまや県内有数の進学校としての地位を不動のものにしています。今年の大学への合格状況を調べると、東京大学へ3名、京都大学へ2名、大阪大学に10名、九州大学に14名の合格者があり、公立高校の中では基町高校と並ぶ高い合格実績をあげておられます。地元の広島大学には51名(医学科5名、歯学科4名)が合格し、こちらも注目に値します。

 開校の前年、県庁の開設準備室におられた初代校長をお訪ねし、学校の構想や見通しなどについて伺ったことがあります。あれから20年近くが経過した今、当時の校長先生の意気込みが見事に結実していることに感慨を覚えざるを得ません。なにしろ、まだ生徒募集も始まっていない段階でしたので、現在のような姿は到底想像できませんでした。今や広島県には公立一貫校が5つ存在します。ご存知だったでしょうか? 近年全国的に公立一貫校が増えており、茨城県などのように1年に10校以上増設されている例もあります。

 公立の中高一貫校は、すべて同じ形態で運営されているわけではありません。4月に同趣旨の催しでご紹介した広島中等教育学校が、中学校からの募集のみの完全6か年一貫教育の体制であるのに対し、県立広島は中学校からの募集(160名)と高校からの募集(240名 ※併設中学校からの入学者を含む)との両方がある、いわゆる併設型の形態をとっています。また、設立母体も前者は広島市、後者は広島県です。県立広島は寮も完備しており、県内一円からの受検と進学が可能な点が特徴です。実際、弊社の会員受験生も地元の東広島校だけでなく、広島市の中心部やJR沿線部に住まいのある受験生が相当数受検をし、実際に進学しています。

 なお、近年開校された県立叡智学園中学校・高等学校は併設型であり、なおかつ全寮制であり、外国からの留学生を受け入れるという点で、他の公立一貫校とはまた違った特色をもっています。

 以下は、最近5年間の弊社会員受検生の合格状況と進学状況です。

 上表をご覧になると、弊社会員の合格者数、進学者数が年々増えていることがおわかりでしょう。当初は男子の受検者が少なく、合格しても私立や国立の一貫校を進路に選ぶ傾向が強かったのですが、2019年ごろを境に、男子も進路に選ぶケースが増えています。合格に向けた難易度ですが、公立一貫校独特の適性検査と内申書による選抜のため、4教科の学力試験をする私学と同列の比較はできません。ただし、応募者数が2022年度760名、2021年度912名と、私学の男女有力校に遜色ありません。募集人数も160名と私学より少なめで、しかも合格者の発表はきっちり募集人数分であり(入学手続きの進捗に合わせて一定数補欠者の繰り上がり合格があります)、相当な難関であるのは間違いありません。

 私学には公立一貫校にはないよさがあります。たとえば設立者の教育にかける志、伝統で醸成された重厚な校風、圧倒的な卒業生のネットワークなどです。いっぽう、公立一貫校はいずれも歴史が浅く、そういった面では私学にどうしても軍配が上がります。しかしながら、学校の設備や学費面等では公立一貫校に大きな魅力があります。また、グローバル社会の進展を見通し、社会で活躍できる人的モデルに基づいた方針やカリキュラムを携えておられます。「どちらを選ぶべきか」と悩ましい思いをされる保護者も多いことでしょう。難しいのは進路選択の是非がある程度わかるのは、社会に出て10年、20年経ってからだということでしょう。そこで大切にしたいのは、「この学校に進学しよう」と決めたら、その選択を信じてがんばることです。学校の形態はどうであれ、それぞれに固有のよさがあるものです。よい先生も多数おられます。ですから、子どもが前向きさを失わず、努力を続ければ必ずよい人生が築けるに相違ありません。

 今回は県立広島が話題ですので、この学校に関する筆者のちょっとした思い出をご紹介しておきましょう。学校の設立間もないころから、弊社では地元の東広島校で県立広島の学校紹介をする催しを実施しています。毎年広報を担当されている先生一人と、弊社東広島校の出身生数名をお招きして、どんな学校か、どんな学校生活を送っているかを楽しく語っていただくという趣向の催しです。

 ある年、「なぜ公立一貫校を選んだのか」という質問に対し、中学3年生の男子生徒が、「家の経済状態を考え、少しでも親に負担をかけたくないと思って選びました」と答えてくれました。彼は学年トップランクの成績をあげ、部活にも熱心に取り組んでいるということを後で知りました。また、同学年の女子生徒に、「塾に行っていますか?」という質問がありました。すると、彼女は「自分で勉強をしっかりやれているという手応えがあるので、行くつもりは今のところありません」と笑顔できっぱりと答えてくれました。こちらも学年指折りの成績をあげている生徒さんでした。

 親の負担を考える。自分でやれる限りは自分でがんばる。このような生徒さんなら、おそらくどのような学校に進学しようとも十分にやっていけることでしょう。それどころか、前途洋々たる人生が待っているに違いありません。私立に行こうが、国立に行こうが、公立に行こうが関係ありません。自分が選んだ環境を肯定的に受け入れ、そこでやるべきことを見失うことなくやり遂げていけるからです。保護者におかれては、そこに目を向けていただきたいと強く思います。

 なお、公立一貫校に入るには適性検査対策さえしておけばよいのでしょうか。まず言えるのは、適性検査の内容をよく見ると、算数や国語、理科、社会などさまざまな教科の基礎学力がないと対応できません。私立の難関校で出されるような難問がらみの出題はない代わりに、分析的思考や表現力などが求められています。さらに言えるのは、中学に進学してから大学受験までにやるべきことは私学であれ公立一貫校であれ同じです。中学進学にあたってしっかりとした基礎学力を備えておくことが必須であるのは言うまでもありません。したがって、弊社の会員は私学を受けるにせよ、公立一貫校を受けるにせよ、基本的に最後まで共通の学習指導を行っています。公立一貫校対策は、希望者に対して夏頃からしっかりと行っていきます。

 オンライン親子セミナーにおいてはご家庭からの質問も受け付けます。親子で知りたいことを話し合い、申込時にそれを書いてみてはどうでしょう。ご家庭での視聴に、もう一つ楽しみが増えるでしょう。ぜひ試してみてください(たとえ催しで紹介されなくても、後でHPに回答が掲載されることもあります)。なお、申込方法など、詳しいことはホームページ(会員専用ページ)でご案内しています。そちらをご覧ください。

 オンライン親子セミナー‟県立広島編”に、ぜひ参加してみてください!

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カテゴリー: アドバイス, 中学受験, 家庭学習研究社の特徴

「夏のおかあさんセミナー」のご案内 7/1(金)実施

2022 年 6 月 6 日 月曜日

 早いもので、6月を迎えています。6月上旬と言えば梅雨入りの時期ですね。予報では、今年の梅雨入りは6月6日頃と平年並み、梅雨明けは7月中旬とやや早めになる模様です(※9日現在で、まだ梅雨入り宣言が出ていません。6月半ばごろになるかもしれません)。降雨量は平年並みとのこと。雨の日が続くと鬱陶しい気分になりますが、雨がもたらしてくれる恩恵も多々あります。できるなら、ほどほどに降ってほしいものですね。

 さて、弊社では例年6月になるとすぐさま夏の講座の募集活動を開始しています。ただし、コロナパンデミック以来、少しばかり募集のスタートを遅めにしています。今年は6月中旬ごろを予定しており、もうしばらくしたら会員のご家庭に案内を配布いたします。また、チラシ(6月12日折込)やHP(6月10日頃掲載)などで新規入会のご案内もいたします。この夏からの通学を検討いただいているご家庭もおありでしょう。もうしばらくお待ちいただきますようようお願いいたします。

 今回の記事は、この夏休みからの塾通いを検討されているかた、中学受験に興味をおもちのかた、受験についてお迷いのかたを対象とする催しのご案内です。また、現在弊社の教室に通っておられるお子さんの保護者の参加も歓迎します。受験の目的や勉強のありかたなどについて、もう一度考え直してみたいかたはぜひ参加してみてください。対象は小1~小5のお子さんをおもちの保護者です。夏休みからのお子さんの受験生活の見守りや応援に向けて、また望ましい家庭教育の実現に向けて、明確な視点や指針をお届けできるのではないかと思います。

① 催しの趣旨
 中学受験の準備期間は子育ての仕上げ期と重なります。それをどう受け止めるべきでしょうか。何より言えるのは、「どんな受験生活、どんな勉強で合格をめざすかが、子どもの人間形成に多大な影響を及ぼす」ということです。そこを理解してうまく生かせば、子どもの可能性を大きく広げることができます。たとえば、勉強と遊びの切り替え、自己管理に基づいた生活、基本に適った勉強の実践などを通じて、主体的な行動様式を携えた人間に成長できますし、筋のよい勉強法を体得したり解き明かす楽しさを満喫したりした経験を通して、学問に向いた頭脳のもち主になることもできるでしょう。

 ただし、子どもの勉強は子ども任せではうまくいきません。子育て途上の子どもが受験生ですから、大人の関与が欠かせません。その大人が、子どもの成長につながる生活や勉強がどのようなものかを知っていれば、受験は大きなプラスに作用します。

 以上を踏まえ、本催しでは「どんな生活や勉強が子どもの望ましい頭脳形成や人間形成につながるか」について、参加いただいた方々と一緒に考えていきます。

 

② 催しの主な内容
 <家庭教育 3つの実践目標>

1.行動に自主性と主体性をもたせる

今日の社会は、学歴だけでは生きていけません。自分の考えをもち、自分で行動を適切に選択できる力が求められます。また、グローバル社会においては、英語に堪能であることもさることながら、自分をアピールできる力や、他者の気持ちを理解するコミュニケーション力が不可欠です。

この点に鑑みると、中学受験の準備期間の生活や学びのありかたが非常に大切な意味を帯びてきます。ただし、大層に考える必要はありません。自分で生活や勉強の段取りをつける練習を実践すればよいのです。受験生であっても手伝いや自分のやるべきことをやらせればよいのです。テスト成績がよくても悪くても、振り返りと反省を励行すればよいのです。授業を集中して聞き、わからなければ質問したり、友達に相談したりすればよいのです。

これらのことを、当日はもう少し具体的にお伝えし、各家庭の実践につなげていきます。

2.行動を適切に制御できる力を養う

立派な学習計画を立てても、三日坊主になる子どもが相当数います。勉強の時間になってもTVやゲームにかまけるようでは、学力は伸びません。行動の切り替えができるかどうかは、受験の結果を規定するし、そればかりか子どもの人生の歩みに多大な影響を及ぼします。

遊びの時間も、自由に使える時間も子どもに必要です。そこに受験勉強が加わることは、子どもの成長に大きな意味をもたらすでしょう。好きなこともやりたいからこそ、やるべきことを疎かにしない。中学受験は、このような姿勢を養ううえで絶好の機会を与えてくれます。受験生活を通じて、目先の快楽に走らず、自分の行動を適切に制御できる力を養いましょう!

我慢する力と行動の優先順位をつける力。これらの身につけかたを考えていきます。

3.真の学力形成につながる学習を実現する

児童期の学習の柱は、母国語の習得と基礎算数能力の育成です。この二つの柱を育てておけば、先々も学力形成で躓くことはまずありません。特に国語力は、全ての教科の学習を支えるエンジンの役目も果たしますから、何よりも優先すべきでしょう。そこで、読む力・書く力がどうやって育まれるかを一緒に考えていきます。そのプロセスを知れば、何が国語学習で大切かもご理解いただけるでしょう。

もう一つ。算数の力を育てるうえで何が重要かを考えていきます。低~中学年期は、計算力育成がメインで、かけ算九九や筆算などの習熟を図る学習が主体になっています。それは、算数力の土台となる大切なものだからです。しかし、覚えたり習熟を図ったりする学習以外に、絶対に見落としてはいけないポイントが存在します。それは、数の意味を現実場面に照らして理解することです。

国語と算数は学力形成の要。入試突破と将来の伸びしろという観点からポイントを検証します。

 

③ 会場・参加方法等について

 本催しは、7月1日(金)の11:00~12:10に開催予定となっております。もともと、コロナ感染問題がある程度沈静化するのを前提に企画した催しです。そこで、私たちから一方通行でお話しするのではなく、質問の応答をしたり、参加者同士で気楽に話をしたりできるよう、ワークショップ的な催し用にレイアウトされた会場ご用意しました。しかしながら、コロナの感染問題の状況によっては、安全優先の形式に変更せざるを得ません。また、実施にあたっては、若干内容を変更することもあります。ご了承をお願いいたします。

 会場の収容人数は約40名と限りがあります。そこで念のため、予約制といたしました。会場や申し込みの方法についての詳しい情報は、6月10日頃に弊社HPにてご案内します。それをご覧のうえ、所定の手続きをお願いいたします。申込フォームに必要事項を打ち込んでいただく形式にしています。なお、参加料はいただきません。無料の催しです。

会場:レンタルスペース Amber(アンバー) 広島市中区本通5番11号 和光ダイヤモンドビル

 

 中学受験は、わが子の将来までを見通して行うものです。ところが、目の前の受験という関門突破のために、将来の伸びしろをないがしろにしてしまうこともありがちです。そんな事態になっては元も子もありません。

 この催しは、家庭学習研究社に35年以上在籍し、学習指導、行事の企画、低学年部門の設立、広報業務等を担当してきた筆者が企画実施いたします。受験の結果だけにこだわらず、先々の人生で自らの可能性を切り開いて行ける子どもを育成することを主眼に置いたご提案をさせていただきます。親から差し出された期待が、子どもにとって納得がいくものであったなら、子どもは親の気持ちに沿おうと一生懸命に努力します。そんな流れを築けたなら、受験での志望校合格はもとより、先々も揺らぐことのない親子の強固な信頼関係を築くことができるでしょう。

 この催しに興味をもってくださったかたの参加を、心よりお待ちしています。

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