2022 年 10 月 のアーカイブ

「秋のおかあさんセミナー」(会員対象)を開催します!

2022 年 10 月 30 日 日曜日

 秋が深まってきましたね。中国山地あたりは、山全体が赤や黄色に染まっていることでしょう。気候的条件のよいこの時期は、何をやるにも集中できるし成果もあがります。受験を控えた6年生のお子さんの勉強も、以前よりも相当に実のあるものになっていることでしょう。毎日の学習メニューをしっかりと定め、着実にやりこなしていくとすばらしい成果が期待できます。がんばれ受験生!

 さて、今回は弊社の会員保護者対象の催しのご案内をしようと思います。7月1日に、「夏のおかあさんセミナー」という催しを開催したのですが、覚えておられるでしょうか。そのときは、会員家庭以外の保護者も対象とした催しにしたのですが、今回は弊社の教室に通っている子どもたちのおかあさんを励ます意図で行うため、会員限定とさせていただきます。また、平日は仕事があって参加できないかたがおられることを考慮し、平日と土曜の2回開催としました。

 このセミナーは、「中学受験は、子どもの将来的な視点に立って行うべきものであり、子どもの望ましい成長と歩調を合わせてこそのものである」という方針に基づき、家庭教育との連携をはかるために実施するものです。今日の社会は、知力と人間性のバランスがとれている人間を必要としています。特に、国際社会で活躍できる人間になるためには、児童期に学力育成のみに偏重した生活を送るべきではありません。子どもの人間的側面の成長に目を向けたとき、「わが子をいかにほめるか」は、非常に大きなテーマとなるものです。一緒に、効果あるほめかたを研究してみませんか?

 では、今回のセミナー日趣旨と大ざっぱな内容をお伝えしましょう。なお、まだ検討中の内容もあり、当日は少し違ったものになる可能性もあります。

 

「効果的な‟ほめかた”の実践研究」 ~ほめかたにも‟よい”‟悪い”がある!~

①セミナーの趣旨

 親はわが子に対し、「積極的に学ぶ姿勢をもってほしい」「大人に言われなくても、自分からやるべきことをやる人間になってほしい」と願います。それを実現するうえで重要なカギを握るのが、「いかにほめるか」ということです。子どもの人間的特徴や行動様式がどのように定まるかは、親のほめかたと密接にリンクしています。児童期までの子どもは、いつでも親にほめてほしいし、ほめられることを何よりの励みにします。ただし、ほめさえすればよいわけではありません。よいほめかたもあれば、逆効果を招くほめかたもあります。今回のセミナーでは、「効果的なほめかた」とはどういうものかを事例をもとに考えていきます。子どもは、親から納得のいくほめられかたをされると、バランスのとれた成長を遂げることができるし、親への信頼と尊敬の気持ちを育むことができます。さらには、学業面でも大きな成果を得ることができるでしょう。一緒にほめ上手になる方法を研究し、子どもの望ましい成長を引き出してまいりましょう。

 

➁セミナーの構成

1.あなたはわが子をほめていますか? 現状を振り返ってみましょう。

 多くのおかあさんは、「結構わが子をほめています」とおっしゃいます。しかし、子どもは逆に、「ほめられていない」と思っているケースがあります。いっぽう。親は「あまりほめていない」と反省していても、子どもは「いつもほめてくれる」と感謝している場合もあります。親子っておもしろいですね。弊社の通学生へのアンケート結果を参考にしつつ、「ほめること」「ほめられること」の現状を一緒に振り返ってみましょう。

2.あなたは、どんなときほめていますか?そもそもほめるのは何のためで
  すか?

 あなたはどんなときにわが子をほめていますか? よい行いをしたらほめる、成績が上がったらほめる、約束を守ったらほめる…。いろいろあるでしょう。しかし、これらは「~たら」という条件つきであり、ほめることの本来の目的に適っていません。では、子どもをほめるのは何のためでしょうか? まずはそれを考える必要があるのではないでしょうか。

3.日本の子どもの自己肯定感はなぜ低いのでしょうか?

 日本の子どもは自己肯定感が低いというデータがあります。自分の能力を過小評価しがちです。国際的な学力調査で上位にある日本の子どもの自己評価が低いのはなぜでしょうか。原因を突き詰めていくと、社会的背景もさることながら、親のほめかたや評価のしかたとも無関係でないことに気づかされます。資料をもとに、一緒に考えてみましょう。わが子が将来、海外で働く可能性は決して低くありません。自己肯定感を宿した人間に成長することは、国際社会で自分をまっとうに通用させるうえで不可欠と言えます。

4.何を見てほめるか。それが子どもの価値観に影響します。

 児童期の子どもは、親と生活を共にし、親の子育ての影響を受けて成長していきます。そして、やがて思春期を迎える頃には自分自身の価値観をもつに至ります。この価値観の形成に少なからぬ影響を及ぼすのが、「親がわが子の何を見てほめるか」です。たとえば、結果(テスト結果)を見てほめるか、努力を見てほめるか。同じほめるのでも、子どもに宿る価値観は随分変わります。子どもに親が望むような価値観や生きかたを身につけさせるにはどうしたらよいでしょうか。それをともに考えていきます。

5.子どもの性格に合ったほめかたを研究しましょう!

 このセミナーのハイライトです。子どもにはそれぞれ性格の違いがあります。まずは、わが子がどんなタイプの人間かを、4つの代表的なモデルを参考にして確認していきます。子どもの心に響くほめかた、子どもの奮起につながるほめかたは、子どもの性格によって異なる面もあります。わが子にふさわしいほめかたをそれぞれに研究していただきます。ほめかた一つで、わが子の反応が大きく変わることがあります。ほめかたの研究は、子育て的な観点からも大変重要なもので、親子のコミュニケーションにおいて中核をなすテーマの一つです。新たな気づきや発見があるといいですね。

 

 以上がだいたいの内容です。途中で、何度かおかあさん同士で話し合う場面を設けます。ただし、「意見発表」のような堅苦しいものではありません。お互いに、自分の現状や考えを気楽に話し合うスタイルですから、むしろおおいに楽しい時間になるでしょう。無料の催しになっています。また、途中で会場に隣接するショップのコーヒー(メニューは選べます)を飲みながら、おかあさん同士の雑談タイムも設ける予定です。参加いただいたかたに、「よし、今日から大いに子どもをほめてやろう!」と元気いっぱいになっていただければ幸いです。実は、それがこの催しの最大の意図なんです。

 

2022 秋のおかあさんセミナー 実施要項

●実施日時
1.11月19日(土) 10:30~12:30 
2.11月22日(火) 10:30~12:30
※19日、22日とも内容は同じです。

●対  象
小学1~5年生の会員家庭保護者
※おかあさんだけでなく、おとうさんの参加も歓迎します。

●会  場
パセーラ広島(広島市中区基町6-78)3階 
Sofa BOOK AND CAFE

●申込方法
事前予約要・申込順(11月7日正午受付開始)
※近日中に詳しい案内を会員専用ページに掲載する予定です。

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オンライン親子セミナー‟修道編”実施報告2

2022 年 10 月 23 日 日曜日

 前回に引き続き、今回も10月2日に実施した「オンライン親子セミナー‟修道編”」の内容をご報告します。前回の最後に、修道生対象(中2・高3各1クラス)のアンケート結果をご紹介しましたが、ご覧いただいたでしょうか。

 これを見ると、修道生は中学生も高校生も学校が大好きで、愛着をもっていることがよくわかりますね。一つひとつの回答に目を通してみると、中2生も高3生も似たような感想を書いているものの、高校生のほうがより大人に近づいていること、また伝統的な修道生のカラーを身にまといつつあるのを強く感じました。みなさんはどうでしょうか?

 たとえば、「修道のいいところは?」という質問に対しては、中2生も高3生も「自由な校風」「授業の質」「先生のよさ」をあげていますが、他の回答を見ると中2生が「班活動」「設備(人工芝・自販機等)」と答えているのに対し、高3生は「学校行事(学校が名残惜しい?)」「仲間の存在」「何をやっても楽しい」など、数年間修道で生活をした経験が伺える回答がありました。また、「入学して‟成長できた”と思うことは?」という質問に対しても、中2生は修道生としての基本的な事柄に関しての成長を語っているのに対し、高3生は修道での6年近い生活を通して感じる成長を語っています。人間としてのレベルアップを感じますし、修道生としての完成形に近い人間像が見えてくる点がすばらしいですね。

 では、テーマ3で田原校長がお話しくださったことをご報告しましょう。

 

テーマ3 修道生は勉強もちゃんとやっている!

 修道生は結構遊んでいるといううわさも耳にします。実際はどうなのでしょう。実は、前述のアンケートの最後に「1日(平日)どれぐらい勉強をしていますか?」という質問がありました。その結果を田原校長に見ていただいたうえで、修道生の勉強の様子について、学校の働きかけについてお話しいただきました。中2生は平均2時間くらい、大学受験を控えた高3生は猛烈に勉強していますね。

 

 生徒はすごく勉強しているなと感じました。中学受験では親のフォローが大切ですが、中学に入り思春期になると自我ができてきますから、大人に言われて勉強する子は一人もいません。

 成績が上がる生徒は、自分で面白さを感じて主体的に勉強します。伸びる生徒はみんなそうです。激しいスポーツをしていても、高3でぐんぐん伸びていきます。男子校で大切なのは「刺激を与えること」です。修道がどんな働きかけをしているかをご説明しましょう。

1.セミナー合宿

 修道には優秀な子がたくさんいますから、入学後に自信を失ったり元気がしぼんだりする子もいます。でも心配無用です。成績不振の生徒を40名指名し、夏休みにセミナー合宿をやっています。コロナ以前は2泊3日、3泊4日、泊りがけで勉強漬けの生活をしました。大変効果があり、生徒は元気を取り戻して帰っていきます。ただし、コロナ禍にある現在は、学校に通いながら勉強してもらっています。

2.東大見学ツアー

 高1では「東大見学ツアー」というのをやります。OBの力添えで東京ドームホテルに泊まらせてもらい、OBの東大卒有名人に話をしてもらいます。そして、日本最高峰の大学の凄さを実際に見て回ります。生徒全部はとても無理なので、中3の成績をもとにバス1台分、50人を選んで連れて行きます。今はコロナ過なので、OBの東大教授に協力してもらい、スマホで学内を案内してもらっています。普段見ることのできない研究室なども見せてもらえます。この催しは生徒が大変楽しみにしています。

3.東大京大セミナー

 高2生対象です。大学名を掲げていますが、心意気のある者なら皆参加できます。コロナ禍の前は寺を借り切った合宿形式でしたが、今はOB医学部生が手弁当で駆けつけてくれ刺激的な話をしてくれています。このように、生徒のやる気を引き出すための仕掛けをいろいろと考えて実行しています。

 もう一つ、田原校長が強調されたのは、生徒の学びを活性化するうえで「先生と生徒の関係」が重要であることです。西日本の私学の先生方が集まって行われる「英語5技能研修」という催しがあるそうですが、その会場に修道が選ばれたときのエピソードをご紹介ただきました。修道の英語の授業を見て、各地から集まった優秀な先生から多くの感想や意見が寄せられましたが、そのなかに「授業を見て驚き感心したのは、先生と生徒の関係がすばらしい」という評価が多数あったそうです。先生としてのスキルもさることながら、先生と生徒の関係こそ修道が最も誇れるものだと述べておられました。

 

テーマ4 学校愛で繋がる人的ネットワークは、修道出身者の宝物

 最後は、私学としての長い歴史をもち、数多くの優秀な卒業生を送り出している修道だからこそのテーマです。修道卒業生の母校愛や卒業生の人的ネットワークの強さはつとに有名ですが、語ればきりがないほど事例がありますので、田原校長には端的な例をいくつかに絞ってお話しいただきました。

 修道は創始が1725年で、2025年には創始300年を迎えるため、そこで記念式典を予定しています。それに伴い、今私がいる本館も3年後には建て替えることになっています。そんなときには必ずOBが動いて寄付金を集めてくださいます。2025年までに2億円集める計画ですが、すでに今の時点で1億5千万集まっています。こうしたOB諸氏の母校愛や尽力に感謝し、私はいろいろな同期会や同窓会に出席させていただいています。

 たとえば、還暦を祝う会、古希を祝う会などがあります。数年前には、特に大きな会を催された学年がありました。学校から校旗を借りてきて、詰襟の学らんを身にまとい、校旗を先頭に校歌をうたいながらホテルの宴会場に向かって行進されました。このように、母校を愛する気持ちがひときわ強いのが修道の卒業生です。そして、何かあるたびに母校をバックアップしてくださいます。私はそういうOBの会に出席し、現場にいる教員や生徒たちに熱心なOBの方々の存在を伝えています。それが私の使命だと思っているからです。

 修道の同窓会は、関東支部、近畿支部など全国に多数あります。そして毎年のようにOBの集う会が催されています。そのこと一つとっても、修道の卒業生のネットワークの強さ深さを物語っていると思います。

 以上が「オンライン‟親子セミナー” 修道編」のおおよその内容です。残りの約15分は、事前にご家庭からお寄せいただいた質問をご紹介し、田原校長にお答えいただきました。そして、最後に視聴くださったご家庭の保護者と子どもたちにメッセージをお願いしました。みなさん、晴れて修道に合格されたら田原校長が両手を広げて歓待してくださいますよ。修道合格をめざして、実りある受験生活を送ってくださいね。

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オンライン親子セミナー‟修道編”実施報告1

2022 年 10 月 16 日 日曜日

 朝夕はめっきり冷え込むようになりましたね。今回は、10月2日に実施した「オンライン親子セミナー‟修道編”の内容をご報告しようと思います。事前の申し込みを270名前後いただいていましたが、昼過ぎまで6年生対象の模擬試験があったためでしょうか。視聴されない家庭がままありました。見逃したかたは、よろしければこのブログでおおよその内容をご確認ください。

 この催しは、修道中学校高等学校の応接室から発信しました(セミナーでは、間違って「校長室から」と申し上げてしまいました)。上述のように6年生の模擬試験と日程が重なったため、午後4時からの開始としました。話者は修道の田原俊典校長です。田原校長は、広島の私学で最も強い発信力をおもちの先生です。今回もよいお話をいろいろとお聞かせくださいました。

 まずは開始に先立って、筆者が修道の成り立ちをごく簡単にご説明しました。ご存知のかたも多いと思いますが、修道の前身となったのは1725年に広島藩の藩校として設けられた講学所です。文字通り、「学問(四書五経など)を教え説明するところ」です。広島藩士の子弟教育の場所だったのですね。藩校は全国各地に多数設立されましたが、広島藩の講学所はその中でも最も古いもののひとつです。男子教育の場として設立された、日本で最も長い歴史をもつ私学が修道なんですね。

 セミナーの時間は約1時間という制限がありましたので、当日田原校長にお話しいただく話題の数を4つに絞りました。では、最初の話題からご紹介しましょう。

テーマ1 男を磨く場としての修道

 修道は設立時から今日に至るまで、一貫して男子教育の場として実績を築いておられます。今でも、「男を磨く場」としての伝統を堅持しています。どんな男の子の育成にあたっておられるのでしょうか。

 私立学校には、つくった人の思い、すなわち建学の精神があります。今私が手にしているのは、「男たちの修道」という本です。この本は、ルポライターのかたが取材して書かれたものです。「修道は、なぜ多くのリーダーを輩出しているのか」「修道出身者は、なぜ世界に羽ばたいて活躍しているのか」などについて、本校を取材して書かれたものです。もう一冊ご紹介します。この本は、「名門とは何か」というタイトルの本です。この本は全国の私学30校をピックアップして、その教育の特色を紹介したものですが、修道もその中に選ばれました。どちらの本も、学校が依頼したのではなく、日本の代表的私学のなかから修道が選ばれています。これは、修道の教育の価値を裏づけるものだと思っています。

 修道には、ハビトゥスというか、家付き酵母菌のようなものがあり、そこで学校生活を送ると自ずとかっこいい男の子が育ちます。長い伝統、先輩たちが積み上げてきたものが校風や学校風土を形づくっているからだと思います。公立にも6か年一貫教育がありますが、私学のそれとは異なります。私学には教員の転勤がありません。入学した生徒が6年間成長していく過程を見守ります。だからこそ、入学者全員を型にはめて静かに授業を聞かせ、お利口な人間を育てるような教育はしません。何事も自由にチャレンジさせ、失敗させています。それを笑う者は一人もいません。そういう環境があるからこそ、今できなかいことがやがてできるようになっていきます。その結果として、いわゆるレジリエンスの高い、忍耐力や回復力の強い人間が育っていきます。修道がリーダーを育むのは、そういう土壌があるからだと思います。

 私学には教員の転勤がないため、先を見た視点から生徒の成長を見守れます。また、生徒と学校愛という共通のバックグラウンドで繋がっています。男の子はどうあるべきかを学べる素晴らしい環境があるうえ、少々の失敗はマイナスになるどころか、むしろ男を磨くうえで肥やしになるという骨太な考えに基づいた教育を実践しておられます。6か年一貫教育の利点をうまく生かしておられるんですね。なお、ハビトゥスとは、生活や学びを通して育まれる個人の生きかたのようなものだとご理解ください。

テーマ2 修道でやりたいこと、進むべき道を見つけよう!

 中学高校での6年間で、生徒さんは自分という人間が何者かに気づいていきます。勉学に、また部活に、様々な活動に打ち込むなかで、自分のめざすところ、進むべき道を見つけていきます。修道では、そんな生徒さんにどんなバックアップをしておられるのでしょうか。

 学校生活を有意義なものにするうえで重要なものの一つが施設です。今日ではどの学校でも当たり前のようになっていますが、修道のグラウンドも高品質の人工芝です。プールは体育の授業や水球にも使用できるよう、ボタンで水深0cmから2mまで自在に変えられます。体育館の床材は膝や足首を痛めないようパラフレックスという素材を使っています。授業や班活動を安全なものにするうえで役立っています。

 修道には、中3生対象のFLP(フューチャー・リーダーズ・プログラム)というのがあります。オーストラリアでやるか、修道でやるかを選択できます。国内では、日本のトップランクの大学に留学中の外国人学生約40人が修道に来てくれ、少人数で英語漬けの生活を体験します。国外のグループは、大学でプログラムされたリーダー教育を大学に行って受けます。国際理解教育を意図したものです(残念ながら、今はコロナで外国に行けません)。いずれも夏休み限定の特別体験ではなく、正式な授業と位置づけて2週間みっちり取り組みます。

 なお、修道が誇れるものにSBR(修道ベーシック・ルーブリック)という冊子があり、全生徒が一冊ずつもっています。

・自分が今、どういう態度で学校生活を送っているか(価値観)
・自分は今何ができるか(スキル)

 この二つを柱として、「修道生としてめざすべき姿」に向かって、生徒が自分の力で成長していく取り組みを実践しています。毎年2回、全生徒が自分の言動や行動をテーマに沿って振り返り、目標にどれだけ近づいているかを5段階の指標で確認します。提出されたデータは専門家が分析し、さらに教員がチェックし、生徒に結果をフィードバックします。FLPを体験すると、プレゼン能力、協調性、世界貢献の意識に関する数値が目覚ましく上がります(SBRについてはHPでぜひご確認ください)。

 実は私自身も行くのですが、明日から高2生の修学旅行があります。豪華客船を貸し切り、奄美大島、屋久島に行って、世界遺産となっている自然を体験するのですが、生徒にとっては大切な思い出となる大きなイベントです。新たな友人もできるのも修学旅行の魅力です。また、修道の体育祭や文化祭も生徒にとって大きな成長の場です。体育祭はグリーンアリーナで行いますが、他校の生徒さんや保護者も入って大いに盛り上がります。高3生の仮装行列はとくに有名ですが、下級生が「あんな風になりたい」とあこがれるほど見応えがあります。

 もう一つ、強調しておきたいのが先生と生徒との関係です。本校の先生は「修道で教員になりたい」という人が集まり、自ら勉強し、高い意識をもち、熱心な授業や指導を実践しています。だから、卒業後も生徒との関係が続きます。たとえば、私は校長になって16年経ちますが、入試合格者に合格通知を渡すとき、かつての教え子が父親として息子さんを修道に入れてくれていることに気づくことが多々あります。いつまでも関係が続く。これも本校の教育の表れでしょう。

 こうした要素が、「先々何をめざすか」「どんな人生を歩むか」について内面に様々な影響を与えているのだと思います。とにかく修道は、刺激に満ちた学校生活を堪能できる私学です。

 テーマ②においては、リーダーシップ教育や国際的視野育成などのプログラムを実施したり、様々な行事を実施たり、自己研鑽のシステムを導入したりするなど、修道オリジナルの教育実践についてお話しいただきましたが、学校行事や友人関係、先生と生徒の関係などについての説明を伺うと、さらに修道という私学のもつ魅力がよく伝わってきました。これらが修道生らしさの形成に大きな影響を及ぼしているのは間違いありません。以下は、以前実施した修道生対象(中2生と高3生各1クラスで実施)のアンケート調査の結果をまとめたものです。みなさんそれぞれに、修道という私学、修道生に対するイメージをもっておられると思いますが、アンケート結果で自分のイメージ通りかどうかを確認してみてください。

★アンケート結果(PDF)

 文字数がだいぶかさみましたので、アンケートの結果についてのコメント、および3つ目、4つ目のテーマについての田原校長のお話の報告は次回に譲ろうと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

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オンライン親子セミナー‟広島女学院編”実施報告2

2022 年 10 月 9 日 日曜日

 今回も前回に引き続き、「オンライン親子セミナー 広島女学院編」の内容をご報告しようと思います。前回のブログのおしまいに、広島女学院の中3と高3の生徒さん各1クラスで実施したアンケートの結果をご紹介しました。そのデータを、よろしければもう一度ご覧いただきたいですね。というのも、そこから広島女学院で学んでいる生徒さんたちの内面や実態をはっきりと知ることができるからです。特に目についたのは、「広島女学院のいいところは?」という質問に対して、中3生も高3生も、ベスト3となっている回答が、先生がよいこと、友達が得られること、校舎がきれいであることです。誰もが実感しているからこそのことでしょう。

 もう一つ、「入学して、‟成長できた”と思うことは?」という質問に対して、中3生でいちばん多かった回答が「学習習慣や学習姿勢が身についた」というもので、2番目が「人前で話すことや新しいことにチャレンジする積極性が身についた」こと、3番目が「コミュニケーション能力が身についた」こととなっています。高3生の回答を見てみると、1番目が「相手を思いやる気持ち、多様な価値観が身についた」(礼拝、平和学習、人権学習などを通して身についたという認識)ことをあげておられ、2番目が「英語力が身についた」こと、3番目が「人との関わりかた(他者の話を聞く姿勢)、コミュニケーション能力が身についた」ことをあげておられます。中学の3年間で、まずは勉学の基礎を固めるとともに、女学院生としての基本的なことを浸透させ、高校生になってからはそれらを土台にして女学院の教育観を修めた人間へと成長しておられる様子がよくわかりますね。アンケートの回答からも、女学院さんの私学としての個性やよさがはっきりと伝わってきますね。

 オンラインセミナーの残り約15分間においては、渡辺校長に3つの質問をし、それにお答えいただきました。

★質問1
校章は学校のシンボルで、学校の特色を物語るものです。広島女学院の校章に込められた意味を教えてください。

 広島女学院の校章には、外周に沿って漢字とローマ字で示された校名の内側にCUMDEOLABORAMUS(クム デオ ラボラムス) ~我らは神と共に働く者なり~という聖句が入っています。その意味はわかりにくいかもしれませんが、キリスト教主義の教育を語ったものです。キリスト教主義教育は、聖書の言葉を大切にする教育を意味します。生徒に聖句を自由に選ばせると、ほとんどの生徒は「CUM DEO LABORAMUS」ではなく、もっと具体的な意味をもつ「あなたの隣人(となりびと)を愛しなさい」などの聖句を選びます。「CUM DEO LABORAMUS」は、様々なキリスト教の聖句の総まとめ的な存在なんだと思ってください。
 なお、校章は広島女学院入学時にもらえるのではなく、入学したらまず中3のリーダーが賛美歌を歌うこと、聖書を読むこと、朝と夕方の礼拝の仕方などを教えてくれます。そして、2週間経った日の放課後に先輩から校章をもらうことになっています。

※校章の中央下には、もう一つ古い校章の時代から受け継いだアヤメの花をあしらった絵図が刻まれています。これは、アヤメの花がどんな土壌にあっても逞しく美しい花を咲かせることから校章のなかに取り入れられたそうです。女学院さんの校風とよくマッチしていますね。

 

★質問2
広島女学院は、どんなタイプの生徒も学校になじみ、女学院生としての誇りを胸に生き生きとした学校生活を送っているという印象があります。その理由についてお聞かせください。

 広島女学院の入学した生徒は、みなさん学校になじんで変わっていきます。なぜかというと、「To Know よりも To Do、To Do よりもTo Be 」という考えかたが広島女学院の教育の根底にあり、それがすべての生徒に浸透しているからだと思います。To Know とは学ぶこと、To Do とはつながる・行動すること、To Be とは認めることで、それはあなたが何者か、生きるために何を大切にしているのかを意味します。この考えは先生も生徒も関係なく、全ての構成員に当てはまるものです。

 人間は、自分を弱く小さいもののように思うときもあれば、何をしても調子よくやれそうに思うときもあります。それらの全部を含めて「あなたは尊い存在なのだ」という聖書の言葉を大切にする教育を広島女学院は実践しています。中1の廊下には、「99匹の羊をおいても、迷える1匹の羊を救いに行く」という絵画があります。この絵画は、自分を1匹の羊のように小さく弱く思えてくるときも、そんな自分を愛し支えてくれている人がいるということに気づかせてくれます。その気づきは、「何事も人のせいにしない」という考えかたや生きかたにつながるのではないでしょうか。広島女学院の生徒は、自分も他の人もかけがえのない尊い存在だという前提に立ち、互いが協力し助け合いながら学んでいます。だから誰もが学校を受け入れ、学校になじみ、生き生きとした生活を送っているんだと思います。

※上記レポートの後半は、校長先生のお話の内容が多岐にわたり高尚過ぎて、うまくまとめることができませんでした。おかしな点があったら筆者の責任です。お許しください。

 

★質問3
広島女学院がめざしているこれからの教育活動についてお聞かせください。

 今日の社会では、「自己責任」ということがよく言われますが、学校にもその言葉が与えられています。子どもの数の少ないので、一人ひとりを大切にする環境も整っていますが、そうなればなるほど「あなたはこれでがんばれるでしょ?」と子どもたちを追いこんでしまう危険性があります。

 広島女学院がめざすのは、こんな風潮のなかでほんとうに子どもが求められる力を育むということです。コロナで3ヶ月学校が休みになったとき、教員が大切にしたのは、「生徒を一人にしない」ということです。生徒が戻ってきたときにも、「あなたは一人になってはいけない」ということを伝えました。今このセミナーを視聴しているみなさんも、今の世の中に対して、一人ひとりが安心できる、一人ひとりが平和を求めているというふうに感じられない人も多いと思います。

 世の中をよくするには一人では非力です。また、子どもたちが「自分は一人ではない」と思える環境が必要です。さらには、子どもたち自身もしっかりと勉強する必要があります。みなさん、今の小学校や塾の勉強を大切にしてください。その日の授業は一生のなかで1回しかないものです。広島女学院も同じ考えに立ち、生徒と学校とが協力して世の中をよくしていくための力を育むような授業を守りつくっていこうと考えています。

 渡辺校長のお話はもっと深く多岐にわたるものでしたが、だいたい以上のような内容だったとご理解ください。残り時間は僅かでしたが、ご家庭から寄せられた質問に濱岡先生と高2の生徒さんとで答えてくださいました。台風の接近と重なり、校舎によっては代替え授業とこのセミナーとが重なってしまいました。視聴できなかったご家庭におかれては、このブログの記事も参考にしていただければ幸いです。

 前回と今回のブログで、広島女学院の教育について新たな発見があったなら幸いです。渡辺校長、濱岡先生、高2の生徒さん、熱心なお話をどうもありがとうございました。

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カテゴリー: 中学受験, 家庭学習研究社の特徴, 私学について, 行事レポート

オンライン親子セミナー‟広島女学院編”実施報告1

2022 年 10 月 2 日 日曜日

 9月23日の金曜祝日には、広島女学院さんに出向き、「オンライン親子セミナー」を実施しました。当日は渡辺信一校長のほか、広報部長の濱岡先生、高校2年の生徒さんにご協力を賜りました。情報発信のための会場としてご用意いただいたのは高校チャペルでした。この部屋は、学年ごとの礼拝などに使用されているそうで、生徒さんのデザインによる2つのステンドグラスの窓が美しく輝いていました。壁際に設置されている大きなパイプオルガンと相まって、チャペルはミッションスクールのアカデミックで厳かな雰囲気をたたえていました。

 始める前に広報部長の濱岡先生がパイプオルガンの演奏を少し披露してくださったのですが、それを聞いていると、何とはなく讃美歌を聞き歌いながらの礼拝の様子を想像してしまいました。いかにもミッションスクールらしい、こんな素晴らしい施設を利用できる女学院生のみなさんがうらやましいですね。女学院にあこがれている受験生のみなさんも、入学後の礼拝の日を楽しみにしておられることでしょう。

 さて、セミナーの内容をご紹介してまいりましょう。なお、お伝えした内容のすべてをご報告するのは難しく、かなり省略していることを予めお断りしておきます。

 全体の構成としては、女学院の特徴について濱岡先生と生徒さんからいくつかのテーマに沿ってお話しいただきます。それに加え、広島女学院の中3生と高3生各1クラスで実施したアンケートの結果をご紹介する内容となっています。おしまいの15分は、まとめとしての意味合いも兼ね、渡辺校長に3つの話題に基づいてお話しいただきました。

 

①広島女学院の教育の特色

 広島女学院はキリスト教主義の教育を掲げ、実践しておられる私立学校です。まずは濱岡先生に、その特色をご説明いただきました。広島女学院の聖句にCUM DEO LABORAMUS ~我らは神と共に働く者なり~というのがあります。「かけがえのない自分の存在に気づき、他者と共に生き、神と共に働き、平和な世界に貢献する」といったような意味の言葉だそうです。この聖句が広島女学院のあらゆる教育活動の根本をなしています。平和教育、人権教育、グローバル教育などの根幹にもこの言葉があります。

 このことを濱岡先生にご説明いただいた後、高2の生徒さんがキリスト教主義の教育の事例としてチャレンジキャンプの内容を語ってくださいました。このキャンプは中2生の催しで、2泊3日で行われます。基本的にすべてを参加した仲間と協力・分担をして行うのですが、高校生がリーダーとして帯同し、必要最小限のサポートをします。この生徒さん自体がこのチャレンジキャンプのリーダーとして参加されたそうです。こうした集団での活動はすべて女子だけで行われます。集団をまとめるには困難が伴いますが、女子のリーダーシップを育てるうえで、女子校であることの意義を大いに感じると、その生徒さんは語っておられました。

 

②広島女学院は、完全6か年一貫の私立学校

 広島女学院は、高校からの入学者選抜を行わない、いわゆる完全6か年一貫教育を実践する私学です。そのことの意義を濱岡先生にお話しいただきました。

1.6年という歳月を通して濃密な人間関係が築ける
 途中に高校受験がなく、中学と高校を通して友人関係が築ける。うまくいかないときもあるが、トラブルを通して分かり合えるので、深い友人関係になる。卒業後も交流が続く一生の友が得られる。

2.心の成長が期待できる
 思春期をまたぐ6年間を同じ学校で過ごすことで、大人に対する反抗を経て自立していく成長の大事な過程を経験できる。

3.教員が生徒の将来を見据えた教育を実践できる
 6年間という教育のスパンがあることで、教員は一人ひとりの生徒の将来までを見据え、「こんな人間になってほしい」というプランに基づいてじっくりと教育にあたれる。

 

③生徒さんの観点に立った6か年一貫のメリット

 生徒さんが6か年一貫のメリットをつぎのように語ってくださいました。

1.6年間かけて友達との交流を深められる
2.高校受験がないので、長いプランで大学受験に向けた準備が
  できる

 女学院さんは、先生と生徒の距離が近いと言われますが、6か年一貫のメリットをどう受け止めるかについても同じような認識のようです。だからこそよい関係が築けるのですね。

 

④勉強について行けなくなったときの対処

 私学に入学する生徒さんと保護者がよく口にされるのが、「勉強について行けなくなったらどうしよう」という心配や不安です。これについて、濱岡先生は次のように言われました。

 まず大切なのは、授業についていくための努力をすることです。宿題は学力定着に必須ですのでかなり出ます。これをしっかりやれば困ることはありません。今のうちに学習の習慣を築いておきましょう。定期テストの点数がよくない生徒さんには、強制的な補習(英語・数学)が課せられます。それを受け、勉強の態勢を巻き直していくようフォローしていきます。

 

⑤アンケート結果の紹介 「女学院生に聞いてみた!」

 広島女学院の実状を知るには、実際に通っておられる生徒さんから情報を得るのがいちばんです。そこで、学校の協力を得て、中3と高3各1クラスの生徒さんにアンケートを行いました。以下はその結果です。

★アンケート結果(PDF)

 いかがでしょうか。平日の起床時間は、多分に通学に要する時間も影響します。極端に早い起床の生徒さんは、朝型勉強を実践しておられるのかもしれません。就寝時間は、さすがに大学受験を控えた高3生は全般的に遅めになるのは当然かもしれません。着目していただきたいのは、学校のよいところを生徒さんがどう受け止めているかです。「先生」「友だち」が多いのは女学院らしいですね。先生からも生徒さんからも強い学校愛を感じるのが女学院の大きな特色ですから。また、学校内を見て回って感心するのは校舎の美しさと建物内の空間の広さです。生徒さんも、それが自慢なのは間違いありません。建物はアカデミックな雰囲気をたたえています。校舎の中に入ってみると、廊下がゆったり広々としており、教室もたっぷりとした空間が確保されています。ぜひ実際に見ていただきたいですね。

※長くなったので今回はここでとりあえず終了とし、後半は次回お届けします。

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